【初心者向け】練習効率が段違い!?『打点で飛ばす』ってどういうこと?

テニスを始めたばかりで、「練習をしていてもなかなか上達しない」という方は多いと思います。
一方で、テニス上級者で普段練習ができていなくても全然腕前が落ちない方もいます。

両者の差は、上達速度の差です。短い練習時間で練習の成果を上げるためには、あるコツがあります。
それは、『ボールを打点で飛ばす』ことです。

今回は、『打点で飛ばす』コツについて解説します。
この記事を読めば、「楽にボールが飛ばせる」「コントロールがよくなる」「安定感が増す」などなど、テニスのスキルアップにつながるコツを理論的に理解することができます。

それでは解説に移ります。

目次

『ボールを打点で飛ばす』ってどういうこと?

練習効率を最大にするために意識すべきことは、『打点で飛ばす』ことです。
打点で飛ばすとは、「体重の乗る打点でボールをとらえ、タイミングよく体重を乗せることでボールを飛ばす」ということです。

『打点で飛ばす』の対義語が、『スイングで飛ばす』ことです。つまり、「体重の乗らない打点で、ラケットを振り回すことでボールを飛ばす」ことです。

打点で飛ばす人の特徴
  • 触っただけで球威が出せる
  • 相手の球威を利用できる
  • 少ない力で打てるため、制球が安定する
スイングで飛ばす人の特徴
  • ラケットを振らないとボールが飛ばない
  • 相手の球威に押し負けやすい
  • スイングが大きいため、制球が不安定

2種類の打点:肘を伸ばすタイプ、肘を曲げるタイプ

『打点で飛ばす』ためには、体重が乗る適正な打点がどこかを知る必要があります。
適正な打点には、大きく分けて2つのタイプがあります。それは、肘を伸ばした位置で打つタイプと、曲げた位置で打つタイプです。

この2つは、どちらが優れているといった類のものではありません。
身体の構造や使い方といった、その人の個性の一部であると

フォアハンド:フェデラー、ナダルタイプ

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肘を伸ばして体の前に打点を置くタイプです。フェデラー、ナダルなどの選手がこのスタイルになります。
このタイプのフォアは、①肘を伸ばした状態で、②ラケット面を後ろから覗き込む位置で、インパクトをしています。

フォアハンド:錦織、ジョコビッチタイプ

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肘を曲げて、体の横に打点を置くタイプです。錦織、ジョコビッチなどがこのタイプになります。
このタイプのフォアは、①肘を曲げた状態で、②ラケット面を真横から見る位置で、インパクトをしています。

両手バックハンド:左肘を伸ばすタイプ

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フォアが肘を伸ばすタイプと曲げるタイプに分かれるように、バックも左肘を曲げるタイプ伸ばすタイプに分かれます。

僕の感覚だと、男子は伸ばして打つ選手が多いイメージです。
ジョコビッチ、ナダル、錦織などは伸ばして打つタイプです。
このタイプは、①左ひじを伸ばして②ラケット面を後ろから覗き込む位置で、インパクトをしています。

肘を伸ばす分、両手バックの弱点であるリーチが長くなります

両手バックハンド:肘を曲げるタイプ

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肘を曲げて打つタイプは、一部の男子選手と多くの女子選手があてはまります。
男子では、メドベージェフ、マレーなどの選手がこのタイプです。

このタイプは、①左ひじを曲げて②ラケット面を真横から見る位置で、インパクトをしています。
ボールを引き付ける分、よりパワーが出しやすい打ち方です。
また、ワイパースイング(肘の回内動作=肘を親指側にひねる動き)がしやすいため、スピンがかけやすくなります

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ただし、必ず体の真横で打たなければいけないわけではありません。肘を曲げた打ち方でも、上の2枚目の写真のように体の前で捕らえることはできます。
アプローチショットや、打ち込みのショットは前の打点で捕らえたほうが攻撃力が増します

片手バックハンド

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片手バックハンドの選手は、ほとんどが肘を伸ばして打っています
これは、フォアや両手バックでは後ろの腕の肘を曲げることでボールの重さを支えることができるのに対し、片手バックでは肘を曲げるとボールの重さに負けてしまうからです。

スピンをかける場合などに肘を多少曲げることはあっても、片手バックでは原則として肘を伸ばした位置で捕らえることを意識しましょう。

まとめ

主な選手メリット
フォア+肘を伸ばすフェデラー、ナダル相手の球威を利用しやすい
速い展開に強い
フォア+肘を曲げるジョコビッチ、錦織パワーを出しやすい
スピンをかけやすい
両手バック+肘を伸ばすジョコビッチ、錦織、ナダル相手の球威を利用しやすい
リーチが長い
両手バック+肘を曲げるメドベージェフ、ルブレフ、多くの女子選手パワーを出しやすい
スピンをかけやすい
片手バック+肘を伸ばすほとんどの片手の選手パワーを出しやすい
リーチが長い
片手バック+肘を曲げるほぼいない

練習効率を最大化するために意識すべきコツ『打点で飛ばす』について解説しました。
体重が乗る打点でボールを打てるようになれば、より楽に強い打球が打てるようになります。

日々の練習や試合の中で、『打点で飛ばす』ことを意識しながら取り組んでみてください!

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この記事を書いた人

20代医師です。社会人テニスプレーヤーとして、草トーナメントに参加しています。
「大会未経験の社会人テニスプレーヤーが、大会に参加して1勝を目指す」をコンセプトに、テニスを楽しむ方々を応援するブログを運営しています。

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